Giraffe’s notes

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GQ 2022 1月号 JIN

●=インタビュアー
JN=ジン

ポータルサイトで「防弾少年団 ジン」と検索すると、「コールドプレイ」が関連検索語として出てきます。すごく話題になりましたよね。

JN 僕がクリスマーティンの大ファンなんです。今もう一度考えてもコールドプレイとのコラボは本当にすごかったです。大切な時間でしたし。僕が「Viva la Vida」と「Fix You」がすごく好きなんですが、今回「Fix You」をカバーすることになりましたよね!特に嬉しかったです。

●今もすごく幸せそうな表情でした。コールドプレイとはどんなふうに会いましたか?

JN 最初はいつもミーティングでたくさん話をしてきました。どんなスタイルでやりたいのか、どんな話を書きたいのか、僕たちの意見をたくさん聞いてみながら曲を完成させていきました。マーティンは韓国に来て録音する時も、作業する時も、いつも僕たちに質問を投げかけました。「やってみたいことある?」って。

●その度に何と答えましたか?

JN 本当にたくさん話をしたんですが、記憶に残っているのは、マーティンが韓国語で、僕たちが英語で歌ったらどうだろうか、というアイデアでした。マーティンもすごく面白いと思うと言って録音までしたんですが、惜しいけど結果的には入りませんでした。ですが指で数えるうちに入るくらい楽しく作業した時間でした。

●本当にもったいないですね。両グループが音楽を音楽を超えて言語まで分けあう姿を見ることができたのに。

JN そうですね。お互いに発音の問題があってもったいないけど載せられませんでした。

●マーティンにギターをプレゼントとしてもらいましたよね?憧れの人からもらうプレゼントですからより嬉しかったでしょう。

JN ハハ!とても嬉しかったですよ。コラボをした後にアメリカでマーティンともう一回会う時間がありました。作業室ではマーティンと僕、二人きりでいたんですが、マーティンに会って「ギターかっこいい」と言いました。マーティンの大ファンですから。実際、マーティンの全てがかっこいいですよね。ところが出し抜けにプレゼントだと言ってそのギターをくれるんですよ。僕はそんな意味で言ったわけじゃなかったから。それで面食らって何が何だか分からないながらもワクワクして、どうしたらいいか分からなかったんです。

●プレゼントは「思いがけないもの」が一番良いって言いますよね。

JN そうですね。信じられなくて僕が本当にこれをもらっていいのか、何度も聞きました。本当にすごくありがたかったです。あとで伝え聞いたところによるとマーティンが僕がファンであることを知っていたそうです。それでプレゼントをくれたんじゃないかと思います。もちろん僕だけの推測ですが。ハハ!

●マーティンにプレゼントされたギターは今どこにありますか?とても大切に保管していると思うんですが。

JN 僕は家の玄関に大切なものを集めておくんです。ドアを開けると2メートルくらいになる巨大なRJというキャラクターがでーんと立っています。その横に置きました。ハハ。実はマーティンにどこに置いたらいいか聞いてみました。そしたらRJの横に置くのが良さそうだと言ってくれてあまり迷うことなくそこに置くことになりました。

●舞台が無くなった2年でした。ジンさんも時々昔の映像を探してみたりしますか?

JN もちろんです。そりゃあ探して観ますよ。ファン達の歓声が恋しくなるたびに観ています。幸いなことにYouTubeに上がってる映像がかなり多いです。最近はMic Drop探して観ました。思い出しながら見ました。「あーあの時の舞台ああだったよな」って思いながら。

●今一番記憶に残っている舞台をお聞きしたら、ひとつだけ挙げられますか?

JN うーん、あります!フランスでIDOLのパフォーマンスをしたことがあるんですが、曲の最後で原曲にはない楽しいリズムを混ぜたんです。普通、公演をすれば僕たちを見てくださるでしょう?ですがその最後の部分でファンの皆さんが僕たちではなくお互いを見つめながら本当に楽しそうに踊ってくださるんです。本当に楽しみながら!その場面を見ながらむしろ僕のほうが嬉しくなりました。記憶に残るくらいファンの皆さんが本当に素敵だった瞬間でした。

●毎回八色鳥のように変身するジンさんの舞台を見ながら、ふと防弾少年団ではないジンを音楽のジャンルに例えてみるとどうだろうか?という考えが浮かびました。ご自分から見て、ダンス、ポップ、ジャズなどどんな領域が一番似ていると思いますか?

JN 僕の性格を見ると、うーん、限りなく軽くて楽しいジャンルに近いようですが、ディスコ?ディスコに近いと思います。

●では、ボーカリストとして例えてみると?

JN うーん、ボーカリストとしては僕はスキルフルな方というよりは感情が濃く滲み出るようなジャンルや曲の方が近いようです。

●「防弾少年団のジン」と「ソロ曲でのジン」はどんな違いがあるでしょうか?おっしゃったように、ソロ曲を発表するたびに深みのある感情達が鮮明に感じられます。

JN 防弾少年団は7人が一つになって曲を完成させますから。誰か一人だけに合わせてキーを決めたり曲を解釈することはできません。ですがソロ曲では可能です。ただ僕だけに合わせた作業、僕がしたいスタイル、例えば僕が持つ声の中で一番美しい部分にキーを合わせて作業できるんです。歌詞や、メロディーもそうです。

●ソロ曲では主にどんなメッセージを伝えたいですか?

JN 正直、(それに関しては) 慎重です。僕が自ら深く共感できない話は書けないですし。例を挙げれば、環境問題。曲に書きたくても、一方では「僕がこの話をしてもいいんだろうか」「僕が本心から共感して実践する人だっただろうか」とまず悩むことになります。深く考えなければいけない問題でしょう。ですが、重要な問題はいまだに多いですから。いつかお話ししたい話があるのではないでしょうか。

●音楽を作るということは本当に簡単ではないことだと思います。

JN だからメッセージが明確に伝えられてはいません。僕は普段から頭を空っぽにしようと努力する方なんです。突然なにかメッセージが浮かんだら、メモをしておかないといけないでしょう。すぐに忘れてしまいそうで。ハハ!それで、書きたいテーマを別々に伝えるよりは即興で書くタイプに近いようです。最近は3,4ヶ月の間歌詞を書いては消してを繰り返していますが、いつだったか、全然違うテーマでアイデアが浮かんできて1節をたった10分で書いたこともあります。

●どんな曲なのか教えてもらえませんか?

JN あ、すみません。まだ曲の作業が終わってないんです。ハハ!

●ジンの心に強く響いたアルバムや曲があるとすると?

JN 個人的にはFireでした。「自分のやりたいように生きろ」という歌詞にとても刺激を受けました。「僕を嫌う人たちはどれほど良い姿を見せても結局嫌うだろうし、反対に僕を好きでいてくれる人たちはそばに残っていてくれるだろう」と。

●では、ミュージシャンとしてもそのようなターニングポイントがありましたか?

JN 音楽的に「何かをしてみなければ」という意志が込められた曲は僕の最初のソロ曲であるAwakeでした。事務所が機会をくれました。そういうきっかけで始めることができたんだと思います。団体曲は僕があえて何かしようとする気力も出ませんでした。とても立派で実力のある方たちが多かったので、欲を出しはしませんでした。なのでソロ曲の機会が来た時は欲を出してみないとという思いが湧きました。メンバーたちが一、二曲作業しているのを見ながら「僕も挑戦してみてもいいんじゃないか」と思いました。

●いつも新しい音楽、新しいパフォーマンス、新しいメッセージを伝えてこられました。トレンドを牽引する今の位置が、時には新しさに対する負担として迫ることもあると思います。

JN そうですね。もちろんそういうこともあります。いつも同じことをするわけにはいきませんから。メンバーたちと時おりする話があります。「最近何を書けばいいのか全然分からない」「僕たちが経験したことは限定的で、僕たちがしている仕事は同じようなことなのに、新しい歌を書かなければいけないなら何の話を書けばいいのだろう?」「僕が経験したことが合っているのか、正しいのかどうかも考えなければならない」という内容です。メンバーたちと話してみると皆プレッシャーを抱えているみたいだな、と思います。

●最近バラエティーで「休暇」に対する信念を話されました。多くの人が共感しながらジンの話が話題になったりもしました。1ヶ月ほど自由時間をもらえたら、どう過ごしますか?

JN 考えただけでも良いですね。ハハ。でも、思ったよりも休暇に長い時間を使いはしないと思います。パンデミックで2ヶ月ほど強制休暇を持つことになったことがあります。思いがけない休暇にメンバーたち皆喜びましたよ。ですがそれもちょうど二週間でした。休暇が1ヶ月に近づくとむしろ皆しんどくなりました。不安なんです。「こんなんでいいのか?」と思って。多分1ヶ月休むなら、途中途中で曲の作業なり何なりするのではないでしょうか?それか農業でもするとか、暇潰しに何でもすると思います。

●農業ですか?ハハ!

JN 最近になってよく考えるんですが、僕がこれから先、ずっと先に、引退をすることになれば、ひっそりとした田舎の村に行くのが良さそうです。屋上にバーベキューグリルを置いて時々パーティもして、また庭にはテントも一つ置いて、「そんなふうに過ごしたらどうだろうか?」とたくさん考えるようになりました。

●また新しい年です。年賀状を書くとしたらどんな挨拶を伝えたいですか?

JN うーん、ですが正直僕がこういう話をしていいのか分かりません。ですが、また新年を迎える若い人たちにこの話をしてあげたいです。もうすでによくやってきたし、よくやってるから、もし始まりに対するプレッシャーがあるなら、少し下ろして置いて。下ろして置いて、楽しみながら始めればいいと。僕はそう応援してさしあげたいです。