Giraffe’s notes

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くだらないこと

2022.3.9

くだらないこと

 

 

 去年のゆんぎさんの誕生日、ジンくんがあげた一枚の写真に私は救われた。윤기 생축 とだけ書かれた、俯いたゆんぎさんの写真。ベージュのセーターが似合っていて可愛い。

 どう見てもノーマルカメラで撮ったのだろう肌の質感がリアルだし、控えめながら鼻の毛穴の黒ずみまで全部写っている。

 たったこれだけの、今どこかで二十代もだいぶ終盤に差し掛かったある1日を過ごしているであろう男性の、キメ顔でもなんでもない写真に、救われた。

 

 当時私はなによりも他人に外カメラで写真を撮られることを恐れていた。肌は汚いし、加工なしでは自分の顔が許せなかったし、そのくせ異性に外見的な魅力をアピールできることが自分の「女としての」価値を高めてくれると半ば本気で思っていた。YouTubeの「汚肌が原因で彼氏に振られた女子が特別なクレンジングを使ってツルツル肌に生まれ変わって人生バラ色!」的な広告を横目で見ながら内心真に受けていた。私の顔の真ん中で頑固に居座っている鼻の毛穴の黒ずみが、本当に嫌いだった。

 

 鼻の黒ずみに効くと評判の洗顔料をいくつも試したし、ピンセットで絞り出したり、鼻に貼って剥がす紙みたいなやつも試した。誕生日には友達に毛穴に効くと評判の美容液を頼んだ。見た目を気にしていると親に知られるのが嫌で、五百円のクレンジングでさえ隠して家に持って帰った。どれも効かず、ああ、なんでこんなに自分の肌は汚いんだろう、と泣きたくなる日もあった時、例の写真が投下された。

 

 ジンくんだ!わ、ゆんぎさんの顔近、、、かわいい、、、俯いてる、、、ジンくん字が適当でかわいい、、、肌補正かかってないな、、、あ、鼻の毛穴、、、

 


 誤解のないように言っておくが、ゆんぎさんの毛穴はめちゃくちゃ控えめだ。鼻の毛穴もよーーーく見ればちっちゃな黒ずみが見える程度で、普通に見たら無いも同然。それでも、アイドルは皮脂の量までアイドルだと思っていた私にはちょっとした青天の霹靂だった。

 ああそうか、そりゃ人間だもん、皮脂くらい出るよな。そりゃ出た皮脂は酸化して黒くなるわな。さすがに私の肌よりは圧倒的に綺麗だけど、ちゃんと「人間の皮膚」なんだな。

 


 今思えばそんな小さなことで悩んでいたのかと思うが、そう思うたびに「いやいや」と自分を押しとどめる。小さな埃でも目に入った本人にとっては他のことをストップしてしまうくらい大ごとになるように、あの時の自分にとっては大ごとだったし、それを大ごとだと思っていたあの段階の自分を笑わずに抱きしめてあげたい。ゆんぎさんが、小学6年生になるというファンを「小6なんて大したことないよ、可愛いなww」などと言わずに、「小学6年生、いろいろ考えてしまう歳ですよね。」と言葉をかけたように。

 

 何もゆんぎさんの毛穴が黒ずんでいたから好きというだけの話ではなくて、(それこそゆんぎさんの好きなところを箇条書きにして挙げようと思うとリストが赤道一周できてしまうのだけど) 推しが他人から見たら小さいけれど本人にとっては大きなことを笑わない人で本当に良かった、という話。

 

 

 今日私は高校を卒業した。私の高校生活の3分の2を私はアーミーとして過ごした。

 ゆんぎさん、誕生日おめでとう。

 おつかれさま、くだらなかった私。おめでとう、今の私。ぼちぼち頑張れよ、これからもくだらないであろう私。